住宅エコポイントを復活=増税の反動減対策で検討-国交省
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018101500779&g=eco
国土交通省は15日、環境に配慮した住宅の新築、リフォームにポイントを付与し、商品などと交換できる「住宅エコポイント」を復活させるための検討に入った。2019年10月の消費税率10%への引き上げに合わせた対応で、増税に伴う駆け込み需要と反動減を抑える狙い。政府・与党内の調整を本格化させる。
住宅エコポイントは、省エネルギー基準に適合した住宅の新築、窓や外壁の断熱改修などを対象にポイントを発行する仕組み。1ポイント当たり1円相当で、環境に優しいエコ商品、商品券などと交換できる。15年の実施時には、新築に30万円分、リフォームは耐震工事も同時に行った場合、最大45万円分のポイントを発行した。国交省は今後、財務省と協議して対象やポイント数を詰める。
というニュースが出てきました。
この手のニュースが出てポシャった話を聞かないので、来年度消費税増税と共に住宅エコポイントもやるんでしょうね。
やるとなると気になる点が二つ
一つ目はポイントがいくらになるのか。
これは住宅を建てる方にとってはとても大事ですよね。
前回は復興支援エコポイントということで、東日本大震災の被災地である茨城県は30万円分のポイントでしたが、今回も同じくらいにはなるのでしょうか。
前回のときは予算の上限が決まっていて、最後は駆け込み申請がおきていました。
自分もお客様の申請書を夜に水戸郵便局で速達郵送してギリギリ間に合わせましたが、間に合わなかった人も多かったようです。間に合わなかった人はエコポイント住宅証明書の発行手数料分むしろマイナスに…。
今回は前回の反省を生かして、予算の上限を決めるようなバカなマネは止めて欲しい。
二つ目は断熱性能をどの程度に設定するのか
前回の住宅エコポイントでは次世代省エネ基準をエコ住宅と設定していました。
これはUA値だと、水戸市で0.87W/(㎡・K)という数値となりますが、ZEH住宅の最低ライン0.60W/(㎡・K)と比べるとかなり緩い数値なので、前回と同じということはないと思います。(数値が低いほど断熱性能が良い住宅となります。)
他の基準としては、HEAT20という数値があります。
HEAT20とは「2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会」という環境省が音頭を取っている委員会があるのですが、そこが設定している世界基準の断熱性能の目標数値です。この数値に基づくと、水戸市においてはHEAT20G2でUA値が0.48W/(㎡・K)、この数値は北海道における次世代省エネ基準と同じ程度の数値です。エコのために関東であっても今北海道で建てられているくらいの高断熱住宅をつくるべき、というのが環境省の定めようとしている指針です。
HEAT20G1になると、水戸市で要求されるUA値は0.34W/(㎡・K)。ドイツのパッシブハウスクラスの断熱性能になります。ここまで来ると従来の在来工法では難しくなってくるので、家づくりを根本から見直す必要が出てくるでしょうね。
さすがにエコポイントでHEAT20G1の数値を求められることはないでしょうから、HEAT20G2のUA値0.48W/(㎡・K)もしくはZEH住宅の0.60W/(㎡・K)がエコポイントを貰える住宅としての線引きになるかなと予想します。
ZEH住宅レベルならたいていのハウスメーカーや工務店が対応可能でしょうが、HEAT20G2だと結構な混乱が起きるかもしれません。省エネ住宅、ZEH住宅を名乗ってて、うちの建物じゃエコポイントでません、ではメンツ丸つぶれですからね。
なお弊社の家づくりとしては、HEAT20G2なら普通に対応可能(多少設計上の制限は出てくる)、HEAT20G1なら一生懸命頑張ります、って感じです。住宅エコポイントには問題なく対応できると思います。
もっとも、一番いいことは消費税を10%に上げないことなんですけどね…。金持ちからちゃんと徴税すれば消費税いらないといいますし、安易に消費税あげて消費冷え込ませて、この国のやっていることはよくわかりません。弊社にはレジないですけど、間違いなく来年レジが足りないってニュースでるだろうし、ポイント配るよりやることあるだろう、ってのが正直な本音です。