すまい給付金は、住宅ローン減税の拡充措置を講じてもなお効果が限定的な所得層に対し、住宅取得に係わる消費税負担増をかなりの程度緩和するため、収入に応じて現金を給付する制度です。
次世代住宅ポイント制度があくまでポイントであるのに対して、こちらは現生をそのままくれる大変ありがたい制度です。現況消費税8%の段階でもこの制度は存在しているのですが、年収510万円以下が対象なので、貰える人もいれば貰えない人もいる、みたいな感じの制度でした。
しかし、消費税10%への増税に伴い年収がおよそ775万円(毎回思うのですが、なぜ中途半端な数値で区切るのだろう)の方まで対象が拡充されますので、結構な方達がこの制度の恩恵にあずかれるようになるものと思われます。
収入額の目安 | 給付額 |
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425万円以下 | 30万円 |
425万円~475万円以下 | 20万円 |
475万円~510万円以下 | 10万円 |
収入額の目安 | 給付額 |
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450万円以下 | 50万円 |
450万円~525万円以下 | 40万円 |
525万円~600万円以下 | 30万円 |
600万円~675万円以下 | 20万円 |
675万円~775万円以下 | 10万円 |
すまい給付金の対象者は、「住宅を取得し登記上の持ち分を保有するとともにその住宅に自分で居住する」「収入が一定以下」というシンプルなものです。ようするに自分で住宅を建てて住民票がそこにあればいい、ということです。当たり前の話ですが別荘はダメってことです。別荘建てるような人に補助金はいりませんからね。
給付対象となる住宅の要件も、「床面積が50㎡以上であること」「第三者機関の検査を受けた住宅であること」というシンプルなものです。このうち第三者機関の検査を受けた住宅というのは、一般的には「住宅瑕疵担保責任保険」に加入している住宅であることを指します。住宅瑕疵担保責任保険に加入するためには、基礎配筋検査と建物の駆体検査が必須となっているので、瑕疵担保保険の加入票が発行されている住宅であれば、すまい給付金を利用できます。
一般的な建設業者が建てる住宅は、住宅瑕疵担保履行法によって、保険への加入が義務づけられていますので、建設業の許可をもっている住宅会社の建物であれば、何の問題もありません。
しかしながら、住宅瑕疵担保履行法の対象となるのは「建設業法により規定する建設業者」ですので、建設業者でない会社や建設業許可をとっていない個人大工の場合は、住宅瑕疵担保責任保険に加入していない=すまい給付金の対象住宅とならない、となりますので注意が必要です。
親戚に大工がいるからその人に建ててもらうつもりだ、なんて方は、その大工さんが建設業の許可番号をもっているか、住宅瑕疵担保責任保険を使用しているかどうかを事前に確認する必要があります。
なお、中古住宅の取得もすまい給付金の対象となりますが、要件が「床面積が50㎡以上であること」「現行耐震住宅を満たす住宅」「中古住宅売買時に検査を受け品質が確認された住宅(既存住宅売買瑕疵保険への加入)」となりますので、すべての住宅が対象となるわけではありません。ご注意ください。